2008年6月16日月曜日

尿酸と痛風④

人間以外の多くの生物は、尿酸を無害な別のものに変えてしまう酵素をもっていて、人間のほかにこの酵素を持たないのは、多くの霊長類、鳥類と一部の犬だけだそうです。
ですから猫や馬や牛は痛風にはならないということです。
松坂牛だったか、霜降り肉にするためにビールを飲ませるなんて聞いたことがありますけれど、その牛たちがおかげで痛風になるんじゃないかなんていう心配はしなくていいわけです。

人間においては男も女もこの酵素を作ることは出来ないのですが、前にも書いたとおり女性はほとんど痛風になりません。

ただ、さしもの女性も閉経後は痛風になることがあります。
閉経というのは女性ホルモンが出なくなった状態ですから、この女性ホルモンが尿酸を下げて痛風になりにくくしているのではないかと考えられています。

さて尿酸の高い人がどのようなきっかけで痛風発作をおこすか、を最後に書きましょう。

尿酸が高くなると細い針を束ねたような形をした、尿酸結晶というのが関節の内側の膜にたまってきます。
これが膜に埋まっている間は痛みはありません。
ちょうど不発弾が土中に埋まっているようなものです。
でこの尿酸結晶がポロリと関節腔の中にまろびでてくると各方面を刺激して痛風発作を引き起こします。

膜に埋まっている結晶が大量になれば、ちょっとしたことで出ていくでしょうし、急に激しい運動をしたときにその物理的刺激で出る場合もあります。
注意しなければならないのは、いままで血中尿酸の高かった人が急にさげると痛風になるあるいは悪化するという一見、矛盾した現象があることです。
これは膜に埋まっている結晶が、血中尿酸が下がることによりサイズが小さくなり、関節腔内に抜け落ちるためとされています。
ですから例えば、尿酸を下げる薬を飲んでいる人が、痛風発作が起こったからといって勝手に薬の量を増やすと、かえって発作は悪化します。

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